ニナノさんのアニメージュ連載版合本製作記
最初は押入れの中の未整理の雑誌スクラップを見つけたときでした。「このままじゃ駄目だな、製本でもするか~」って軽い気持ちでスタート。
でも中身を見たら歳月による汚れとかが目立つし、まずは保管用にスキャンをしました。スキャンしたデータをフォトショップで汚れを取り除きながら「ここまで作業したならこれをカラー出力して本を作れば?」という欲を出しました。
で、はじめたこの計画ってわけで。
最初の目標っていうかコンセプトっていうのは
1.雑誌連載版を永久的に保存
2.読みやすいように綺麗に出力
3.自分だけの本に仕上げる
でした。
永久的な保存のため、インクジェットプリントとかの一時的な綺麗さより、専門出力会社によるちゃんとした印刷レベルのクォリティを実現しました。200ページ以上のカラー出力…これが散財の序曲でした…w
でも中身を見たら歳月による汚れとかが目立つし、まずは保管用にスキャンをしました。スキャンしたデータをフォトショップで汚れを取り除きながら「ここまで作業したならこれをカラー出力して本を作れば?」という欲を出しました。
で、はじめたこの計画ってわけで。
最初の目標っていうかコンセプトっていうのは
1.雑誌連載版を永久的に保存
2.読みやすいように綺麗に出力
3.自分だけの本に仕上げる
でした。
永久的な保存のため、インクジェットプリントとかの一時的な綺麗さより、専門出力会社によるちゃんとした印刷レベルのクォリティを実現しました。200ページ以上のカラー出力…これが散財の序曲でした…w
永久保存版なのでカバーはハードカバーで金ぱくで刻印印刷してます。(写真参照1)(この大きさのハードカバー作業が大変らしく全予算の40%はこのカバー代に消えました)
読みやすさのために元の横A4サイズを横B4に拡大出力する事にします。ミリで210を257に約20%伸ばします。元データを600DPIにしたのでそれをそのまま490DPIに変更することで画質損失を防いでます。
完成してみれば、結構な大きさで、その大きさを例えるなら「ハードカバー単行本をガンダムだとすると、ジオングかサイコーガンダム並の巨大さ」ですw(写真参照2)
この大きさ変更のために見積もり予算が一気に2倍に跳ね上がることになりました…(カラー出力、カバー作業等)
最後に自分だけの仕様として色々仕掛けとからくりを取り入れました。でも「連載版をそのまま保存」の大原則を守ります。
まず扉絵に手を入れました。文字とイラストの雑誌の扉絵を「絵」と「文字」を分離します。絵は他の本からのイラストからスキャン、文字は元ページから切り出します。絵の部分だけ紙に出力して文字部分をOHPフィルムに出力し、組み合わせます。
最後に自分だけの仕様として色々仕掛けとからくりを取り入れました。でも「連載版をそのまま保存」の大原則を守ります。
まず扉絵に手を入れました。文字とイラストの雑誌の扉絵を「絵」と「文字」を分離します。絵は他の本からのイラストからスキャン、文字は元ページから切り出します。絵の部分だけ紙に出力して文字部分をOHPフィルムに出力し、組み合わせます。
そしたら、普通は雑誌そのままの扉絵でフィルムをめくればイラストだけのページに変身!(写真参照3)
これは海きこ単行本の中の最初のページの応用ですね。
あとは要らない部分(お便り住所、つづくの文字、雑誌のページ番号)を削除して新しいページ番号を振っておきました。
そして雑誌連載時には白黒もしくは3色カラー印刷で載せられたイラストを他のソースで差し替えられるものは全部カラーイラストに差し替えておきました。(写真参照4)
あとは要らない部分(お便り住所、つづくの文字、雑誌のページ番号)を削除して新しいページ番号を振っておきました。
そして雑誌連載時には白黒もしくは3色カラー印刷で載せられたイラストを他のソースで差し替えられるものは全部カラーイラストに差し替えておきました。(写真参照4)
あとの変更点は、あらすじ欄を一部削除してイラスト追加したり氷室先生の書き下ろし「里加子へ」部分を巻末に載せる目次ページと、雑誌連載情報などのページを追加などです。
全作業を終えてから最後のドレスアップとして外カバーを作って被せて完成しました。(写真参照5)
全作業を終えてから最後のドレスアップとして外カバーを作って被せて完成しました。(写真参照5)
製本作業、カバー製作などは業者任せでデザインとか編集作業などは全部自分でやってます。
結局、一冊の本を作るのに、家庭用ゲーム機1台は買える値段になりましたが、完成度としてはそれなりに満足出来るものができました。
結局、一冊の本を作るのに、家庭用ゲーム機1台は買える値段になりましたが、完成度としてはそれなりに満足出来るものができました。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
追記(中島)
番外編としてジブリスタッフが使用したコピー版合本です。
アニメージュ連載版をモノクロコピーして、両面を貼り合わせ一冊に製本されて読みやすくなっています。海がきこえる制作時にジブリスタッフが実際に使用したものです。
画像左側が表紙です。右側は開いたところです。(画像番外1)
友人に製本してもらった世界でたった一つの海がきこえる合本です。市販の製本キットを使ったとの事でした。
画像左側が表紙です。透明ファイルが表紙に使われています。イラストの間にトレーシングペーパーが挟まれていて半透明に見えて凝った作りになっています。右側が開いたところです。(画像番外2)
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コメント
「海がきこえる」今夜放送ですね!
ジブリで一番好き。とても楽しみです。録画もします。
舞台になった場所にもぜひ行きたい!
投稿: らび | 2011年7月15日 (金) 18時09分
うぁ、いいな~、ほしいな~^^。
集めてるけど、全部集まってないんですよね(T T)
販売って無理ですよね・・・、絶対買うのに~。
投稿: ぱん | 2009年5月 6日 (水) 10時59分
ニナノさんへ:
>一冊の本を作るのに、家庭用ゲーム機1台は買える値段になりましたが、完成度としてはそれなりに満足出来るものができました
今度の製作にあったて、電子ファイルを失わない限り、これから歳月による汚れか損傷など、万が一不意な事故にあっても大丈夫だそうです。ご苦労様でしたのですが、製作時の気持ちも、将来の事にも、それは無価です。
いや、やっぱりうらやましいです。
投稿: 浦木裕 | 2009年3月 9日 (月) 18時56分
はじめましてニナノさん、かっぱと申します。
とても素晴らしいものが完成しましたね。
世界に一冊だけの大切な宝物になりますね
ただ予算の方が大変だったそうで…。
あぁ、私も早く連載版を手に入れて、
こんな風にしてみたいなぁ(お金さえあれば)
大事にしてくださいね
投稿: かっぱ | 2009年3月 9日 (月) 18時47分
脱帽です。m (_ _) m
実は吉祥寺スポットは未攻略です...いつか行こうかと思いますが、あの辺は変化が激しそうに見つかるかどうかはイマイチ自性がありません。
以前話した、立喰師列伝
http://www.youtube.com/watch?v=vsTp2LKQbCk
とにかく河森あたりは必見です。
投稿: 浦木裕 | 2009年3月 9日 (月) 18時45分